* あとがき *
冒頭のライドウの言葉は、後に分かる様に書名です。
ミゲル・デ・セルバンテスの小説「ドン・キホーテ」です、驚安の殿堂じゃありません。
原題「El ingenioso hidalgo Don Quijote de La Mancha」
風車に突撃するシーンが有名かと思いますが、それ以外も割ととんでもなかったです。あの時代にこの内容は凄い。
キホーテ卿は、風車群を《巨人ブリアレオ》と思い込み突撃するのですが、これは訳の際に《ブリアレオス》が《ブリアレオ》と記述されただけだろうと思い、勝手にヘカトンケイルのブリアレオスという事で書き進めてあります。
ライドウとゴウトの普段の応酬が少ないので、改めて小話を書きたいと思っておりました。
葛葉とヤタガラスの里は、殆どいっしょくたにされているイメージです。ゴウトは葛葉の在り方を昔の様に戻したいので、実力者を後継者にと欲しているのです。これはこのサイトの勝手な捏造です。
ライドウとゴウトは、互いを愚かと思いつつも理解出来る部分を持ち合わせている、そういう雰囲気です。
* 適当解説 *
《祈るより水せきとめよ天河これも三島の神の恵に》
烏丸光広という公家が、雨を止める為に詠んだ和歌。(日本随筆大成第二期・十三巻)
《高砂香料》
1920年(大正9年)、甲斐荘楠香によって設立された日本初の合成香料会社。
ゼラニオール(ゲラニオール):バラ
リナロール:スズラン、ラベンダー、ベルガモット
ヘリオトロピン:バニラ
《ブリアレオス》
ウラノスとガイアの子供達、ブリアレオス・ギュゲス・コットスからなるヘカトンケイル三兄弟。五十の首、百本の腕を有する。
《鈴彦姫》
鈴彦姫(すずひこひめ)は、鳥山石燕の『百器徒然袋』にある日本の妖怪。付喪神の一種、頭部に鈴を頂いた女性の姿として描かれている。
元ネタはアメノウズメらしいですが、それも絡めるとややこしくなるので、今回は名前だけ。