鬼食ひ

 
「お兄ちゃん、なんでカラスに餌やってるの?」
数人で戯れていた童の一人が、此方にやって来た。
眼の前で、烏に啄ばませる外套の男に訊ねている。
「烏はいつも胎を空かせているからね」
微笑んで童を見下ろす姿は、折り目正しい書生だった。
「だから分けてあげてるの?」
「そうだよ」
「カラスに餌あげるのなんて、兄ちゃんくらいしか見た事ないよ」
「だろうね、ま、与えるべきで無いよ、本来ね」
紙袋から零した大學芋が消える頃には、童も帰っていった。
『おい、悪趣味な真似は止せ』
我の声に、足下で嚥下する烏を観察するライドウが反応する。
「何がです?」
『大學芋、此処で毎回撒くな』
「餌付けして自己満足する動物愛護の青年を演じているだけですが?」
『何がだ』
「平和呆けしている空気感が大変宜しいではないですか、帝都守護ですよ」
見上げれば、烏を一心に見つめる闇色の双眸。
全く、溜息が出る。
『おい、毒見をわざわざ烏にさせるのは皮肉か?』
問えば、薄く哂ったライドウ。
紙袋に指を突っ込み、欠片を摘まんで口に放った。
「さあ?」
蜜でべたべたになった指を、赤い舌先でべろりと拭う。
そ知らぬ烏達が、群れを成してライドウの下を黒くうねる。
それを見下ろして、奴は甘い蜜を啜っていた。

出会った時から、底知れぬ奴だった。
面倒を看ていた親にも等しいタム・リンを、あっさりと屠った逸話。
確かに、同じ様な試練を受けてきた先代達より…割り切っていた。
「ゴウト童子、十四代目を継がせて頂きました、紺野夜に御座います」
すらりとした長身、切れ長な瞳。
身のこなしには華も舞いそうな、そんな華麗さが滲んでいる。
我の前に傅いて、哂った。
そう、眼の奥に、間違いの無い闇が在ったのだ。

遠くに帰った童達が唱いながら駆け回っている。
そう…まるでああするかの如く、ライドウは悪魔と戯れる。
十四代目を襲名出来る実力が有る、とは解っていたが…
迷い無き太刀筋。
交渉となれば、巧い口にあの相貌。
その身に潤うMAGの質も、非常に高かった。
間違いなく、歴代でも群を抜いている、その力。
悪魔に混ざっていると…
区別が偶につかぬ。



「おい、あんた…流石にゴウトさんは不味いだろ」
人修羅が我を上から見下ろして、ぼそりと囁く。
ミャウ、と外面で啼き、脳面で吠えた。
『仕方がなかろう、十四代目であるこやつから眼を離すのはだなぁ…』
此処は酷く甘ったるい薫りに包まれている。
獣の我が立ち入るは、本来良しとせぬ場。
「その黒猫さんでしたら良いのですよ、葛葉様は御贔屓にして下さいますしぃ…」
そう許す女給の眼、蕩けて向かいのライドウを見つめている。
まあ、こんな光景なぞ日常茶飯事だ、悪魔相手でも人間相手でもな。
富士子パーラーのショウケェスを目視するまま、ライドウが口を開いた。
「新作はあります?」
「は、はいぃ!こちらのカスタードを使用したフルーツのタルトがっ」
他の女給から羨望の眼差しを受け、そのカウンターの女給が対応する。
「でも、男性の方でこんなに足繁く通って下さるなんて…」
うっとり呟きながらケェスを開く女給に、ライドウは笑顔で返す。
「此処自体、ショウケェスの様ですからね」
口角をゆるりと上げ、睫をやや伏せ微笑む。
奴の武器だ。
「此処?このパーラーが?」
「ええ、並ぶ洋菓子と同じで、とても甘くて華やかでしょう?淑女方」
毒を抜いた微笑と台詞のライドウ。
そんな奴の隣で、人修羅が眉を顰め頬を赤くした。
視線を逸らしている…
きっとライドウの吐いた砂の糖度が高かったのだろう。
「あ、あああ、そんな…お上手なのですね」
うっとり蕩けた女給、先日ライドウの口説き落とした夢魔と重なる。
席に着き、食む時になりようやく人修羅が口を開いた。
「あんた、気を持たせるの止めろよ」
フォークの先でケーキを分解しつつ文句した人修羅。
この男、食べ物を分解して食す癖が有る。
作る側に立っているからであろうか、其処だけはやたら研究心が滲んでいる。
その向かいで、ケェスから先刻出されたタルトを食むライドウ。
あの微笑みとは色の違う、いつもの顔に戻っている。
いや、同じ笑顔という部類には在るのだが…
「他者を気持ち好くしてあげるのは大事だろう?」
「後でガッカリさせる事まで考えてるのか?」
「欲望を充たしてやるのも帝都守護だよ、フフ」
赤い舌で、銀のフォークをベロリと舐め上げるライドウ。
辟易する人修羅は、我に一瞥くれた。
きっと小言のひとつでも云え、という意だ。
しかしな、そんなモノ効かぬと、お主が一番よく解っているだろうが?
『おい、今宵の予定は砂と共に吐き捨てておらぬだろうな?ライドウよ』
問えば、我の声が目立ったのか、店内の女性がきゃいきゃいと騒ぐ。
煩い、猫の声ひとつで騒ぎ過ぎだ。
「ええ、勿論ですよゴウト」
視線を我に下ろしてくるライドウ。
「功刀君、君は留守中に此処一帯の散策を宜しく」
「…」
「ああ、一応云っておくと、晴海の仏蘭西料理店に呼ばれている」
「はッ…崩れたマナーでも指摘されてこいよ」
嘲って云う人修羅の脚先を、卓下で強かに踏む革靴のヒール。
唇を引き結んだ人修羅が、ライドウを改めて睨む。
ぼんやりと金色が滲む、その攻撃的な視線。
「その辺りは抜かり無いのでね、君よりは流暢な筈だが?」
「…テーブル下のそういうの、確かに流暢だよな」
「マナーの話だ」
「ぃぎっ…!」
下駄の人修羅は、むき出しの指をぐりりと潰される。
まあ、まだマシだろう。酷い時は頬にヒールだ。
我もライドウの嗜虐行為には、もう何も云う気がしなかった。
あれは奴を構成している、恐らく美学なのだ、奴なりの。
理解はしたくも無いが。




『ほう、これは絢爛豪華な』
「そうですね、流石に場所の関係か、魚介類が多い」
卓上の次々と乗せられていった料理達。
人修羅が見たら、眼を違う意味で金に輝かせそうだ。
「葛葉様の使い魔ですか?」
と、背後から声が掛かる。
この席の主催だ。
「クス…ええ、あまり役には立ちませぬが」
『おい!』
あまりな説明に、思わず突っ込む。
するとそれがフギャッ、とでも聞こえたのか。
「おやおや、ご立腹の様ですよ?」
金縁眼鏡の恰幅の良い貴族。
先日の依頼の報酬と別に、食事に招待してきたのだ…
無下に断る程、ライドウも遮断してはおらぬ。
というより、其処から派生する人脈や追加依頼を期待するのだ。
貪欲に、帝都守護という名目の元、新しい遊びを探している。
「猫の手を借りる程、切羽詰ってはおりませぬので」
「ははは!お若いのに話上手な…」
我をダシに笑うでないわ。
「しかし立食の形を取ったとはいえ…食べぬのですか?」
来てから何も食まぬ探偵書生に、訝しげに聞く。
確かに、この料理を前にして食欲が湧かぬ方が妙だ。
具合でも悪いのか、と思うだろうな…
だが、違うのだ。
「お招き頂いた所、大変恐縮なのですが…」
ライドウが、それらしく云う。
「ヤタガラスのひと羽でしか在りませぬ…その様な自分が、頂くわけには」
「いやいや、そう遠慮せず…」
「その様に指導されておりますので」
嘘吐きめ。
別に、そんな決まりは無い。
それはお主が勝手にしている事だ。





「結局、繋がりませんでしたね」
『そうだな』
「最近晴海が物騒なので、連鎖するかとも思ったのですがね」
『帝都の禍つ事を期待するでない、たわけ』
帰路、暗い道を僅かな星明りで歩く。
黒い外套は、ライドウの姿を隠す。
「おまけに娘さんの婚約候補にされるとは、クク」
『おい、火遊びするなよ』
ぴしゃりと云えば、薄く笑う横顔。
「見えている売り物しか買いませぬ」
その意味を噛み砕く…
ああ、なる程、な。
「毒があるのか、見定めなければいけないのでね…」
ライドウは、見えているモノしか、食まない。
見えぬ所で用意された物は、食まぬ。
それか、毒見をさせる。
無差別に陳列された洋菓子も、カウンターで準備されてゆく茶も
会話の端、視線で追っているこの男。
手をつける女性も、遊郭で身割れしている、奴の贔屓数人。
…そう、徹底的に、排除している、不安要素を。
『お主が正直怖いわ』
そう呟き、銀楼閣の扉前に座った。
そんな我に、クスリと哂ってライドウが返す。
「散々毒を食ませられましたのでね、喰らひ飽いたのですよ」
毒の知識、耐性。
奴の身体と脳は、それをヤタガラスに叩き込まれている。
「どの味にどの毒が隠れ易いか…」
『…』
「配膳の、イを食む、身体が痺れる…それの解毒にロを食む、やや回復するが副作用により視界が霞む…ハを喰らうと、痛みは消えるが治っているのか解らぬ…」
記憶を探れば、ライドウはいくらでも吐き出せるのだ。
その、鮮明な恨みの絵巻。
「少しずつ、解毒はされるが、結局すべてに毒が入っていた」
『その様な教育を施されたのは…』
「僕だけ、でしょう?存じておりますよ、フフ…童子…」
毒も、悪魔使役の指導も、この十四代目候補に注がれた。
この男の、抜きん出た才というものが、カラスを駆り立てたのだろう。
もっと…もっと強い化け物を創ろう、と…
そして、美しい姿のこの男を…喰らい続けているカラス。
人とは思えぬ、冷たい美貌が…そもそも毒なのだろう。
『その割りに煙草という毒は吸うのだな』
「中毒に御座いますよ、身体も軽くなる」
『蝕ませて、十五代目がすぐ必要とならぬ様にしろよ』
「フフ、葛葉の肉体…さほど軟では無い」
『お主は性格が難だが、実力は間違い無いのだからな』
扉を開けると同時に、イヌガミを管に戻すライドウ。
階段を上がりつつ、クスクスと哂い続けた。
「実力、ですか…クク」
その、全てを哂う眼。
まあ、我とて知らぬ訳では無い…
この男が、何故壊れているのか。
全てを、敵と認識しているのだ。
仲魔という駒ですら、警戒の対象に入っている…のだろう。
だから、絶対的な支配を執り行う。
(ああ、確かに、カラスは化け物を創ったな…)
毒と成りかねない、このデビルサマナーを。
だから、こうして監視を命じられる我が居るのだが、な。
磨り硝子の向こうから、ぼんやりと光が零れる事務所。
「戻りました」
帰還の挨拶をするライドウ、それに続く。
手摺に飛び乗り、見渡せば鳴海は不在だ。
卓上に、何か置いてあるのが視界に入る。
ライドウがその巾を取り掃い、書置きを確認している。
『どうした』
「いえ……フフ、人修羅ですね」
『何と?』
「“鳴海さんの分が要らなくなったので、勿体無いからあんたが食え”」
巾の下には、伏せられた茶碗と、焼き魚と漬物が在った。
外套を椅子に掛け、ホルスターを解くライドウ。
「やれやれ、お零れかい、僕は」
『ちょうど良かったではないか、先刻食しておらぬだろう』
「仏蘭西料理を見た後にこの庶民食ですか」
云いつつ、茶碗におひつから米を盛る。
豆の混ざったそれは、粘り気のお陰で乾きを感じさせぬ食感だ。
残り物で以前頂戴した際に、意外な対策に驚かされた。
人修羅が説明してくれるのは、まあ、そんな料理の話ばかりなのだが。
(本当にあやつは混沌の悪魔か…)
もやもやしつつ、卓上に配膳を終えたライドウを見た。
「いただきます」
手を合わせ、そう唱えてから黙々と口に運ぶ。
しかし…どうしてか…更にもやもやするぞ…
何か、違和感がある…
「やはりマナーなど気にせず食事出来るのが一番ですねぇ」
箸で小鉢を引き寄せるライドウが哂って云う。
「気にしては飯も不味くな」
『ライドウッ!!』
我の突然の叫びに、ライドウが箸を止めた。
空気がピシリと停滞する。
(気付いてしまったぞ、おい…)
髭が揺れる、ああ、我は正直疼いている。
「…如何されました、ゴウト童子」
問うてくるライドウ。食事を中断させられ、ややささくれ立っている。
我は身体がいつでも跳べる準備をしてから、口を開いた。
『おい、人修羅が作った料理は毒見せぬのか?』




握っていた箸を、苦無の要領で投げつけた。
ニャア、と嗤った黒猫は、寸前で避けて窓から脱出をしていった。
部屋に残されたのは、カラカラと転がる箸の音と…
動悸がする僕だけだった。
「ただいま〜ってお、おおううぉ!!??」
扉の音と挨拶、と同時に悲鳴、鈍い音。
投げた箸は、どうやら鳴海が踏んでしまったらしい。
転倒し、尻餅をついた所長に歩み寄る。
「大丈夫ですか」
「い、いっ…つぅ…」
臀部を擦りつつ、僕を見上げる。
「な、なじぇココにお箸がぁ……」
「すいません、僕が投げました」
ぎょっとする鳴海、立ち上がり僕の手元を見る。
「な、なんで?」
「いえ、害虫が舞っておりましたので」
適当に云い合わせ、卓に戻る。
ほぼ食べ終えていたが、箸を洗うのが面倒だ。
味噌汁を飯にぶっかけて、一気に啜った。これなら箸は要らぬ。
「いや〜今日の漬物美味しかったよな」
食器をぽいぽいと水場に投げる僕の傍で、鳴海が云った。
おかしい。
「鳴海さん、今宵は食べてこられたのでは?」
「え?ううん、食べてからお出掛けしたよん」
あの書置きと食い違う。
「矢代君の愛情料理、んふっ」
ふざける鳴海を無視して、食器が片せた僕は事務所を出る。
手にした外套と武器が、昇っていく階段に、微かに擦れる。
自室に入る。ノックもしない、僕の部屋だから。
開け放たれた窓辺、薄いレェスカーテンが夜風に揺れていた。
其処に佇む人影に、歩み寄る。
「仏蘭西料理、どうだったんだ」
背を向けたまま、窓の外を見つめる人修羅が云った。
「美味しかったよ」
答えると、くっ、と失笑が漏れた。
「あんたって、本当に嘘吐き野郎だな…」
暗い中、幽かに笑う光。
蒼い斑紋。
「眼の前で作られてなきゃ受け入れられない、臆病者のくせに」
僕を嘲笑う、その悪魔。
「へぇ、僕が臆病、だと?」
「違うのか…?決まった処で、決まった食べ方しかしないだろ」
振り返った、その首を掴む。
今は曝け出したいのか、擬態もせずに悪魔の姿で、僕を睨み上げた。
「そんなに、周りが、怖いかよ…っ」
「生き抜く術だろう?君程に浅はかでは後悔するからねぇ…」
開いた窓辺に、じりじりと押してゆく。
夜空に照らされる君の横顔。
やや苦しげに、僕に絞められる。
「は、っ…」
闇に浮かぶレェスの白で、君の肩が包まれる。
その繊細な装飾で、君ごと捕らえる。
「あ、んた…なんで、俺のは、食べれる、の?」
途切れ途切れに、呟いた人修羅…
そんなの、僕が知りたい。
いつも、人修羅が作る姿を、監視している訳ではない。
何時の間にか用意されているそれを、食んでいる。
そう、何時の間にか食む様になっていた、警戒も無く。
毒が盛られているかも知れぬのに。
どうして。おかしい。
「僕に一服持ったら、じわじわと同じ毒で虐めてあげる…」
「は、本当、底意地…悪、ッ…あぐ」
白いベールに絡め取って、見定める。
其処に毒が在るのかを。
「でも、悪くは…無いよ」
「なに、が」
「煙草は美味しい、酒も美味しい、毒と成り得るモノは、全て美味しい」
「俺の料理に、毒は入ってないっ」
「いいや、入っているよ」
外套と武器を脚に落とし、背後に逃げ場の無くなった君を抱く。
夜空に羽交い締めにして、揺れる星は毒で飛んでいる時の光景に似ていた。
「修羅という鬼を喰らう“鬼食ひ”さ…僕は」
その、唇を毒見する。
舌を毒見する。
だが、君の零れる吐息は、耳から毒そうとしてくる。
逃げる指を絡めると、僕を睨んだ。
その、上の瞬きに負けぬ、凄まじい金色が…
「く、まだ腹、空かしてんのかよ…ってめ…!」
侮蔑の唇、それを無視して首筋を噛む、そこからMAGを啜る。
花の蜜の様に、手折り、啜る。
「ん、ふぅぅッ…あ、や、めろ」
ああ、何となく、解った。
「ぁ、夜」
「…毒物め」
「な……なら、美味しい、の、かよ…っ?」
狂おしげな、苦々しげな、僕を非難しつつ縋る悪魔が訊ねてくる。
「ああ、手放せぬ、中毒だね」
ニタリと哂って答えれば。
暗く、自嘲気味に笑った人修羅。
その、嘆かわしい程に虚弱な君の意志に…食欲をそそられる。
貪欲に、喰らいたい、何処までも。
美味しい毒をMAGに融かしこんで、注ぎ合う。
里で食んだ毒よりも。
雑魚悪魔に喰らった毒よりも。
どれよりも僕を蝕んでいる…恐ろしい毒。
落ちまいと縋っているのか、自らの意思で縋っているのか
曖昧なこの状況に、君の揺れ惑う姿が重なる。
「この、烏……っ」
啄ばむ僕に、君の皮肉が喰い込んだ。
「烏はいつも胎を空かせているからね」
そう哂って云い流し、ゆっくりと…骨までしゃぶろうかと夢想する。
ねえ…君を毒見出来るのは、僕の特権だ。
だから、僕に身を食ませる特権を持つ君よ、誇りに思い給え…

ああ…
遅効性の、毒。
最後の刻に、互いに発症し、死する。

「ご馳走様、矢代」

解っているのに、喰らい合う。


鬼食ひ・了
* あとがき*

あの書置きは、素直に「お前の分」と書けない人修羅の言い訳。
仏蘭西料理より、人修羅の料理にそそられるライドウ。
平安時代、一般に毒見役は「鬼食ひ」と呼ばれていたそうで…
『人修羅という毒を毒見するのは自分だ』という揶揄を述べています、ライドウは。
遅効性の毒、というのは、最後に互いを殺すのを咎める情を発症させる…