
燃え盛る大気が鼓膜を揺らしているのでもなく、周囲のどよめきによる不協和音だとようやく分かった。
視界が少し開けた、瞼が重い……というよりはやぶ睨みのまま癒着しかけていたらしい。
そうだ、俺は龍の形をした悪魔とやりあって。
「うぐっ!」
脳天を衝撃が奔る、覚えのある感触。どう考えても靴先だ、という事は俺は地面に転がっているのか。
背中に意識を回すと、優しさも無いザラついた摩擦があった。
「功刀君、分かっているのかい、君は僕に恥をかかせたのだよ」
ああ、やはりライドウの声だ。まあ俺の頭を蹴る奴なんざ、その一人くらいしか思い当たらないけれど。
何故自分が戦っていたのかを思い出そうとする、反発する様に全身の皮膚がヒリついた。
「十四代目、先に治療してやった方が宜しいかと」
今のは誰だ、聞き慣れない声だ。
「痛いうちに反省して貰わねば、覚えないのですよこいつは」
「朦朧としている、今伝えても理解出来ないのでは?」
「フン、随分と温情を以て接するな。御安心を、こいつ治癒だけは早いので」
誰と会話しているんだライドウ……
まだよく目が見えない、ゆっくり上体を起こしてみたが咽てしまった。
自分の肌にそっと触れてみる、喉から胎へそろそろと指先を沿わせていく……ああ、爛れている。
既に乾燥した表皮はほろほろと落ちて、しっとりとした新たな面が再生を始めていた。
「ヴリトラ」
声に出た、呼気さえまだ熱い気がする。
そうだ、龍はヴリトラと呼ばれ召喚されていた。俺はそいつの焔に煽られて焔で返し。
相手が先に息切れしたので、勝ったと思った。そうしたらあいつ、炎を吸収する個体だったんだ。
それなのにあんな、鍔迫り合いみたいな事しやがって。
あんな対応されたら勘違いするだろ、此方をおちょくるにせよ、せいぜい反射がいいところだ。
吸収出来るくせに……
「畜生っ!」
自分でも想像以上に声が出た。周囲が即座に警戒したのか、空気が張り詰めた。
吠えたは良いものの、そうだ俺は負けたんだ、惨めなだけだ。
確か此処はヤタガラスの里で、サマナー同士の腕試しか何か、そんな事に巻き込まれただけだった筈。
「おい、ライドウ」
不機嫌の塊に声を掛けたが、無反応。
ぼやけた視界のまま地に片手を突き、ゆっくり立ち上がる。
と、背後から俺の双肩が支えられた。ライドウな筈が無い、誰だ。
「十四代目ならもう往かれましたよ」
「……はぁ!?」
驚愕に目を見開くと、一気に視界が鮮明になる。
傍には見知らぬ顔があった。このサマナー、あのヴリトラを使役していた里の人間だ。
「それと、暫く私のヴリトラと交換してくれと云われ、貴方を数日預かる事になったのですが……大丈夫?」
眩暈がしてよろめいた俺は、再び支えられた。
「一応名乗っておいた方が良いんでしょうかね、白灰と云うんですよ」
「シラバイ?」
「白に灰色の灰で、白灰」
語るサマナーの、頭巾から覗く髪を見た。俺の視線に気付いたのか、白灰は薄く笑った。
「髪がね、生まれつきこんなで……まあ、それで白灰と云うのです」
「名前って、里に命名されるんですか」
「人によります。此処で生まれたらそうなりますし、外から来ても改名したり、ありますからね」
「……白灰さんは此処の生まれなんですか」
「そう教えられては居るんですけど、正直なんともです」
連れて行かれたのはこの人の住処か、それなりにしっかりした建造物で。
ライドウが日頃過ごしていたという小屋よりは立派で、老舗旅館の離れみたいだった。
「じゃ、まず先に流しましょうかね、もう皮膚は再生してます?」
井戸の傍で訊かれた、きっと水を汲み上げるのだろう。
歩み寄り「自分でやります」と述べれば、場所を替わられた。
「でも冷たいから、汲んで暫くタライにでも放置した方が良い」
「大丈夫ですよ、真冬じゃないですし」
この身体だ、一瞬ヒヤっとくるものの、低温になる事は無い。
それでも嬉しい体感かといえばそんな事は無いので、勝手に温めようと思う。
引き上げた桶から、脇に用意されたタライに水を移す。その水面に容赦なく手を突っ込み、体内のMAGを指先へ流動させる。
一瞬だけ背後の白灰が強張ったが、すぐ察した様で穏やかに声を掛けてきた。
「常温まで放置するより早いなあ、成程」
「この里の中なら、驚く人も居ないでしょう」
「確かに、その調子なら風呂も沸かせそうだ」
「構いませんよ」
「いやいや冗談」
はは、と笑った白灰は、家屋の縁側から上がっていった。
と思いきやすぐに戻ってくる。その手には着衣と思われる布が携わっていた。
「甚平だから、季節外れで少し寒いかも」
「いえ……なんだかすいません」
革パン一丁の俺は、タライのぬるま湯をそのまま浴びた。
本当ならしっかり洗いたいし、それこそ風呂に入りたい気分だ。
しかし此処はある意味敵地みたいな処だし、他人の家、贅沢は云えない。
それにしても、このサマナーはかなり温厚そうだ。これまで見てきた連中がイカレ野郎ばかりだったせいで、相対的に見えるだけかもしれないが。
イカレ野郎には、当然ライドウも含まれている。
人を物々交換みたいに扱いやがって、こんなの絶対当て付けだろう。
「本当に、只の人みたい」
縁側に腰を下ろし、涼んでいた白灰が零した。
きっと俺を指しての事だろう。嬉しい様な、情けない様な、複雑な気分になる。
「負けましたしね」
「いや戦いの事は別としてね。悪魔がする擬態っていうのは形だけだったりするんだけど、貴方のは素振りが人間ですから違和感が無い」
「それはまあ……元々は人間ですから」
「へえ、そうだったんですか」
関心が有るのか無いのか、イマイチ掴みどころの無い人だ。
ライドウが俺を平気で預けたのも、このサマナーの気質を知っているからこそ、なんじゃないか。
そう思いたかった。
「お邪魔します」
受け取った手拭いで身体を拭き、白灰に倣って縁側から上がる。
靴下と革パンは改めて洗って干すとして、この甚平の下に穿く下着はどうしよう。
「ああ、そうか褌も替えが欲しいか」
何かを察したのか、ごそごそと奥の箪笥を漁る白灰。そうだ、その通りだ感謝する。
でもそれ以前の問題がある、非常に云いづらいが、受け取ってから下半身ミイラになりたくない。
「すいません、俺……褌が巻けないんで」
「へえ、そうなんですか」
「……」
説明したは良いが、じゃあどうしろというのだ。今更自分に突っ込みを入れる。
巻いて下さい、なんて云えないし、まず俺の精神が耐えられない。
「そのまま穿いたら良いじゃないですか、甚平」
「えぇ……」
「そう露骨に嫌そうな顔せんでも。大丈夫、外に出歩かなければ良いだけです」
適当に巻いて解けるよりましか、そう自分に思い込ませつつ甚平をそのまま穿いた。
凄まじくスースーする、違う種類の寒気が背筋を上ってきた。
これは何が何でも、自分の着衣を洗って明日早朝から干さなくては。
「しかし紺野君も……何考えとるんかね」
籐の椅子にゆったり背を預けた白灰が、天井に向かって呟いた。
唐突に出た名前に、俺は少し心臓が跳ねた。そうだ、あの男は襲名前にはそう呼ばれてたんだ、何もおかしい事は無い。
「あの、俺はライドウが迎えに来るまで此処で何をしていれば」
「まあゆっくりしといて下さい」
「ゆっくりって……」
「ああ、お腹空きました?」
「其処はお構いなく、俺食べなくても平気なので」
「悪魔と同じでMAGあれば足りる?」
「まあそんなところです」
悪魔と同じ、わざわざ云われると認めたくない気持ちが沸々としてくる。
だがこれも必要以上に世話にならない為だ、自分に云い聞かせる。
「何も娯楽が無くて御免なさいね」
「いえ……ただ、白灰さんは普段此処でどうやって暇を潰すんですか」
「掃除洗濯くらいかな、あとは寝てる、ああでもたまに本を読みますね、十四代目に借りるんですよ」
「ライドウとは仲が良いんですか?」
訊いてどうする。
「良い? うーんどうかねえ、仲間意識は有る方と思いますけど、良し悪しまであまり考えないからなあ」
「あいつの本って悪趣味なのばかりじゃないですか?」
「色々有りますよ、最近借りた中でも珍しかったのは悪魔の春画ですね」
「春画ってあの春画ですか」
「春画は春画しか無いでしょ、女性性を持つ悪魔ばかり描き連ねられた書物です。もの好きなサマナーが描いた一品でして……どこに積んだっけな」
「いいです! 見ませんから!」
またもやごそごそと漁りだしたので、俺は立ち上がって制止した。
白灰は「いいの?」といった表情のまま籐の椅子に戻り、再び天井を仰ぎ見ている。
頭巾が無いので、先刻よりもはっきりと顔が確認出来た。やや童顔だが、中年に入ったくらいか、俺達よりは年上な感じがする。
そういえばヴリトラを召喚していた時はどうだったか……記憶に無い、顔を隠すというのは確かに都合が良い。
ライドウは正反対で、わざと相手に顔を、眼を見せている。あれは一種の脅迫で、ガン飛ばしに近い。
「悪いね、私はすぐ疲れてしまうからさ、十四代目のように稽古をつけてあげる事は出来ないよ」
黙して畳に座る俺に、つま先で座布団を寄せながら云う白灰。
「とんでもない、稽古らしい稽古はつけてもらってないです」
「ではどうやって彼と息を合わせるの?」
「それは……」
また黙ってしまった、そもそも普段から息は合っていない気がする。
「十四代目の仲魔は、よく訓練されている。そんなに高位の悪魔を使っていないのにね、でもそれが凄い事なんだよ」
「……貴方のヴリトラ相手に、他のライドウの仲魔だったら勝てたと思います?」
「勝てたと思いますよ」
単刀直入に云われ、今更がっくり来た。ライドウに云われるよりも数倍堪える、純粋な客観視の棘が刺さって抜けない。
「まあまあ、気落ちしなくていい、得手不得手は有るもの。貴方が熱くなり易く判断が鈍るのであれば、其処に良い差し水をするのがサマナーの役目、そういうものだと思いますけどね」
「白灰さんは仲魔に暴言も暴力もしなそうだし、大分マトモに見えます」
「はは、十四代目にやられてるの?」
「まあ酷いもんですよ」
「貴方の事を仲魔と思っていないのかもな」
またもや単刀直入、先刻の棘が更に深く抉って来る。
いや、別にライドウの仲魔でありたい訳じゃないんだ。
「ちょっと待って、誤解しないよう。仲魔じゃないっていうのはつまり、付き合い方の事ですよ。貴方、管に入れないんですって?」
「入らないみたいです、入る気も無いですけど」
「だから常に出しっ放し、傍に居る。それじゃ仕事仲間というよりは、友人の様になってしまいがちだ」
「友人だとしても、親しき中にも礼儀ありでしょう」
「里で育つと基本野蛮だから」
そんな身も蓋も無い事を笑いながら云う辺り、やはりこの人もどこかずれている気がしてきた。
「人修羅君、私はね、葛葉ライドウ十四代目に成ってやろうという気がさほど無かった。話したように此処は野蛮な世界だ、候補生によっては生き残る事すら難しい。実は私を指導してくれた師匠は悪魔で、それが現十四代目も同じ」
「兄弟弟子になるって事ですか」
「そう。でも事実上は、という程度ですね。紺野君と一緒に稽古した事は無いし、師匠も彼付きに配属が変わってからとんと顔を合わせなくなり、結局そんなに長い付き合いじゃ無かったなあ」
「悪魔に色々教わるって、どんな気分です」
「人間とそう変わらんですよ、それこそ今の貴方みたいなもの。人と同じ形をして、人とは違う異能を持つ。ま……我々の師匠は、ちょいと人間臭かったですけどね」
外から虫の声がし始めた、気付けば屋内は真っ暗で、外からの月明りが畳の目を照らしていた。
「お布団有るよ、そこの大きい籠の中。眠たければ自分で好きな所に敷いてください」
「白灰さんは寝ないんですか」
「椅子で寝るのが好きなんで」
「身体痛くしますよ」
「それが、お布団だと永眠しそうで怖いんですね」
よく分からない理屈だが、招かれている俺が強制する事でもない。
とりあえず云われた通り布団を敷く、寝そべれば白灰の椅子が見える角度に。
「人修羅君」
「はい」
「十四代目が来たら、すぐに帰って良いですからね。此処は酷くつまらないでしょう」
「……実際、余所のお宅は緊張しますけど」
「この家だけじゃない、この里全体がね、貴方にとってつまらない存在だと思いますよ」
「白灰さん、此処の事好きじゃないんですか?」
「好きも嫌いも無いんですよ、外に出るまで知る由もないから。でも十四代目……紺野君は小さい時から、ぼろくそに云ってたなあ、ってたまに思い出します」
「ぼろくそって」
「そうするしかない餓鬼連中を集めて競わせる自体趣味が悪いとか、育成機関の割に食事が質素とか、一部指導者の贔屓が激しく公平性に欠けるとか、うん……まあ、その通りかな」
はは、とまた笑う白灰。この人の笑いに不穏は無いが、何か欠落している気がした。
愛想とも違う、なんだろうか。
「白灰さんのヴリトラ、扱き使われてると思います?」
なんとなしに訊いてみた。するとやはり薄く笑ったまま、ゆっくり椅子を軋ませる。
「ありゃ貴方への当て付けでしょ、私のヴリトラを利用しようとか一切考えていないんじゃないですかね、悪いようにはされないと信じてますよ」
思わず鼻で笑ってしまった、なんだ周囲もそう思っていたのか。
あいつ自分から恥かいてるって事になるな、ざまあみろ。
それなのに、どうして微妙に俺まで恥ずかしくなってきたんだ。
寝落ちの振りでそのまま黙り、宵を明かした。
いつもと違う匂いがする、干した草の匂いみたいな。
はっと瞼を上げる、天井を見て此処が何処なのか思い出した。
そういえば雨戸も閉めず寝たのか、特に指示されなかったので此方から確認もしなかった。
まだかなり早い、遠くに見える山の影が暗く濃い。木々から立ち昇る霧が、龍の様に空を旋回し始めている。
(悔しい……)
はっきりとした負けは久々だ。自分でも引き摺っているのか、夢の中でヴリトラをボコしていた。
頭の後ろに位置取って、頸に脚を回し、髯でも角でも引っ張って絞め上げてやる。
「眼が光ってますよ」
椅子からの声に視線を送る、白灰だ。本当に椅子で寝たのか、昨日の姿勢のままだった。
「人修羅君、あの召し物以外には持って来たのです?」
「いえ、それがその……着物袴は有りますけど、ライドウの庵に置いたままで」
「じゃあ取りに行きたく無い訳だ」
「あいつ居たら何云われるか分からないし、こっちから顔見せたく無いですよ正直」
「私の羽織は頭巾が付いているから、それを貸しますよ。分厚くて丈も長いから、あの革のズボンだけでも寒くない筈」
「外に出る時はお借りします」
「頭巾しといた方が良いよ、昨日の事で野次ってくる輩は絶対居ますのでね」
もしかしたら、この人はこの人で、生まれ持った白髪が目立ったのかもしれない。
ただしこれは俺の憶測だし、根掘り葉掘り聞く事でもないと思ったので、そのまま流す。
「私はこれから外に行きますけど、人修羅君どうしますかね」
予備と思わしき羽織を俺に渡した後、自らは昨日も着ていた羽織を纏う白灰。
どちらもこの里っぽい、薄暗い色調の羽織だ。遠め目には黒、それこそ烏の様な。
「お手伝い出来る事があればします」
「此処に残っても暇だろうとは思いますよ、でもまあまあ歩きますよ、眠くない?」
「睡眠は必ずしも必要ではないので」
「それは心強い、じゃあ朝の散歩に行きますか」
戸締りもせずに、一見丸腰の白灰が縁側から降りた。
そうだ、こっち側に靴を残してあったんだっけ……と、彼に続いてもそもそ靴を履く。
「それ変わった靴ですね、何という名前で?」
「ああ……これは俺の持ち物で、スニーカーっていうんです」
「ゴム底地下足袋みたいな?」
「はあ、多分」
考えてみれば、雑過ぎるコーディネートだ。今回はどうも嫌な予感がして、革パンスニーカーの臨戦態勢で来た。
それだって上に袴や着物は着ていたし、帰りもそのつもりだった。
常に上半身裸で居る趣味はない、ボルテクスの頃は半分どうでもよくなっていた、余裕もなかった、それだけだ。
「あの……どうして白灰さんと決闘みたいな展開になったんですか? 俺あの前後の記憶がおぼろげで」
畦道を歩きながら、隣のサマナーに訊ねる。
見つめ返してくる彼の背丈は俺と同じくらいで、少し対等な感覚に陥る。
俺よりせいぜい5p高い程度のライドウでさえ、視線位置に威圧を感じるのだ。しかもあの男、ブーツの踵が少し高めだし。
「殆ど憶えていない?」
「“功刀君、分かっているのかい、君は僕に恥をかかせたのだよ”って云われた事は憶えてます」
「ほぼ一字一句憶えているじゃない」
彼は笑って霧の中、その白髪が揺れていた。
白灰の指摘に、まるで俺がライドウの言葉だけを記憶していると勘違いされやしまいか、ヒヤヒヤした。
「遡って説明するとね、十四代目に喧嘩吹っ掛けた奴との間に、私が仲裁で入ったんですよ」
「えっ、つまりとばっちり喰らったって事ですか?」
「ちょっと違うかな、決闘の流れになったのは私の提案。だって喧嘩を吹っ掛けた奴、あのままじゃ再起不能にされかねなかったから。かといって喧嘩も出来ずに熱のやり場のない十四代目も可哀想ですし」
「そんなの……吹っ掛けた奴に相手させりゃ良いんだ」
「まずいですよ、だってああいう輩はとても弱いから、死んじゃったら後腐れするでしょ」
ははは、と笑いつつなかなか酷い事を述べている。
この人も結構恨みを買いやすいんじゃないだろうか、だってあまりに正直過ぎる。
「私も十四代目と召喚合戦するのは久々で、まあ都合が良いと感じた訳ですよ」
「悪魔使って戦うの好きなんですか?」
「好き……と訊かれると、なんとも。もはや生業みたいなものだから、腕試しの欲求は有るのかもですね、日頃の成果みたいな?」
「そんな軽いノリで……」
「サマナーなんてこんなもんです」
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